筋繊維のタイプ(赤筋や白筋の話)
遅筋と速筋という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
それでは赤筋と白筋ではどうでしょう?
いずれも筋肉の種類なのですが、それぞれ形態的や機能的な違いがあるため使われる場面や鍛え方が若干変わってきます。
分類としては
- タイプⅠ(遅筋線維)(赤筋)
- タイプⅡa(速筋線維)(白筋)
- タイプⅡb(速筋線維)(白筋)
に分けられます。
今回はこれらを特徴別に解説していきます。
タイプⅠ
魚に例えると赤身魚です。マグロは常に泳ぎ続けている魚として有名です。つまり毛細血管濃度が高く、持久的に働くことに特化しています。
ですがその分、収縮速度が最も遅く、筋の張力も低いです。
要は長く働き続けられるが、弱い力しか出せない筋繊維なのです。
タイプⅡb
こちらは白身魚です。動物番組でヒラメが砂の中に潜んで小魚の狩をするシーンがあります。この様にグリコーゲンを多く含んでおり、瞬発力に長けた筋繊維です。
しかし、持久力はなく疲労しやすいという欠点もあります。
強い力は出せるが、長く働き続けられない筋繊維と言えるでしょう。
タイプⅡa
分類はタイプⅡbと同じ速筋線維ですが、特性はタイプⅠとタイプⅡbの中間です。
ここまでざっくりと説明しましたが、人間も魚と同じ様に赤筋が多いか白筋が多いか分けられます。ですが人間の場合、“赤筋が多い人”と“白筋が多い人”の両方が存在します。
思い出して下さい。体育の授業で短距離走が得意な人と、長距離走が得意な人がいませんでした?(両方苦手だった!!っていうのは無しですw)
短距離走が得意な人は白筋が多い人で、長距離走が得意な人は赤筋が多い人です。
この様に魚ほど極端ではありませんが、人間にも遺伝でどちらの筋繊維が多いがで得意なスポーツや種目があります。
ただトレーニングによって筋繊維の種類は変化するとも言われますのでぜひとも試してみてはいかがでしょう。
それぞれの鍛え方
こちらの記事でも筋肉を大きくする成功法則を書きましたが「回数を増やし、総負荷量を上げれば大きな運動単位も動員される」と最新の研究で明らかにされています。
よって
高強度では白筋繊維が
低強度の“初期”では赤筋繊維が
それぞれ主に働いています。
シックスパックなどと言われる腹直筋(いわゆる腹筋)は赤筋と白筋がほぼ同じ割合で構成されていると言われています。
※厳密には上述した通り遺伝によって決まっているので個人差はありますが
なので鍛え方としては
10回前後の高強度と→白筋
20回前後の低強度を→赤筋
組み合わせながらトレーニングを行うといいでしょう。
上記の様に低強度では“初期”で赤筋繊維が使われ回数が増えていくと白筋線維も動員されるので、回数を限界までやり続けるのも一つの手だと思います。ただ、時間の制約もあるので効率を考えて強度と回数を決めて下さいね(^ ^)